2019年11月10日
4年振り3度目の福岡マラソンに出場した
事前調整はイメージ通りだった
約30日前に30km走
2週間に18km走
1週間前に16km走で締めた。
実は左足に不安はあった。
ストレッチなど角度を変えた時、左膝に痛みが走る
でも事前の走り込みでなんとかいけるという確信はあったが
一方で途中で爆発する可能性もあると思っていた
そう「膝に爆弾を抱えている」という状態だ。
そんな中、午前8:20福岡の中心にあるPARCO前をスタート
事前に予定してたペース配分さえわからなくなるくらいの
混沌とした人混みの中を走り始めた
緊張もしていたのだろう。
なかなかこの歳になって
正式なスポーツ大会に出場する機会はない
逆にいうとそれはとても貴重な経験だった。
5km〜10kmと過ぎてゆく
普段見慣れている景色のはずなのに
全く違って見える
というか景色を見ている余裕さえない
それくらい走りに集中してた
福岡マラソンは「そんなに起伏がないから走りやすい」という意見もあるけど
実際走ってみると意外とハード
その理由は
20km辺りから始まる「ゆるゆると長く登り坂が続く」というコース設定
このゆるゆる登り坂は1〜2km続く
それが3〜4箇所あるんだ。
最初に訪れるのが20km手前の九大キャンパス前の道路
まだ半分も行っていない所なのでややペースは落ちるが
難なく乗り切れる。
ただ実はこの坂で体力を削られていた事に気づくのはまだ後なんだけどね。
福岡マラソンは基本的に一方通行コースなんだけど
この中間点を挟む九大キャンパス前道路だけ
唯一すれ違いのある箇所なんだ。
中間点を過ぎると徐々にペースは落ちてくる。
今津運動公園に設定された25km地点を通過する頃には
「できればもうやめたい」という思いが頭をよぎり始める。
でもこの地点にある給食は絶品
福岡の名店『牧のうどん』がうどんを提供してくれるのだ
うどんといっても箸で食べるのではなく
カップに入っている少量のうどんをスルッと食べる。
これで少し元気が戻ってくる。
福岡マラソンの特徴の1つにこの給食の充実がある
給水ポイントもたくさんあるので助かるけど
給食バリエーションの多さは大いにアピールできる
バナナ、みかん、塩あめなどはお馴染みだがこれに加えて
ひよこゼリー、博多通りもん、スポーツマシュマロ、元岡トマト
豆乳うどん、チロリアン、鈴乃◯餅、サラダチキン
人形焼、チーズ饅頭などが配備されている
素晴らしいね、このバリエーション
僕は基本的に全部食べる派だ
ランナーによっては食べない方もいると思うけど
これらを食べる事によって確実に後半のスタミナが維持できる
そして最大の難関が30km過ぎに訪れる
通称『のらん坂』と呼ばれている箇所だ
文字通り自転車にも乗れないくらい緩やかな登り坂が延々と続く
坂の終わりが見えないしんどさが約2km続く
いつもこの坂で歩き始める
そうすると残りの10kmは走れなくなる
マラソンをやるとわかるのだけど
途中で止まったり歩いたりすると
急に足がつったり、上がらなくなったりするんだ
だから今回は何が何でも走り続けようと
レース前から強く思っていた。
その結果、ペースは遅くなったけど
何とか止まらずに走り続ける事ができた
でもここから先の辛さは中途半端ではない
本当の試練が始まる
35km地点は海を見渡せる二見ヶ浦
僕がよく行く場所だ
普段は景色を楽しむけどこの日ばかりはそうはいかなかった
この地点を通過して考えている事はただ一つ
「ゴールまで止まらずに動き続けてくれ」という事。
これはフルマラソン経験者にしかわからないかもしれないけど
気力とか根性ではどうにもならない物理的に足が進まないという状態に陥る事
それだけは避けたいという思いだけで進み続ける
足を動かし続ける
これがマラソンの怖さだ。
そして最後の2km
想像ではペースアップしてゴールに辿り着けそうなんだけど
実際それは全く無理で
とにかく止まらずに進み続ける事しかできない
究極はラスト1km
練習で1kmはあっという間に走り切れる距離なんだけど
マラソンのラスト1kmは延々続く終わりのない無限の距離のように感じる。
本当にゴールは遠いんだ
でもここでもこの福岡マラソンの素晴らしさを感じる事ができるんだ
それは沿道の応援とボランティアの方々の貢献
例えばラスト5kmの所でZARDの名曲『負けないで』が流れてるんだけどこれはボランティアの方々が大音量で流してくれてる
フルマラソンのラスト近くで聴く『負けないで』は他のどのシテュエーションで聴くものより心に染みるよね
♫負けないで もう少し ゴールは近づいてる〜♫
そんな応援もありついにゴールを迎える
4時間6分でゴール!
今回目標は3:55だったけど
自分の満足度はとても高い
それは最難関の「のらん坂」を走り切れた事と
遂に最後まで歩かず完走出来たこと
過去3度の出走時と比較しても
充実したフルマラソンだった。
次のレースが楽しみだ。
こんな素晴らしい大会に参加できてよかった
ありがとう、福岡マラソン
来年もよろしく!