2017年 07月 05日
微熱少年 〜青春のバイブル〜 |
松本隆が書いた青春小説
1985年
僕はこの本が刊行された年に読み耽り
その後の僕の人生に影響を与えてくれた
まさに青春のバイブルとなった本である。
2017年
今この本の初版本が手許にある
再び読み返した。
次々と青春の思い出が蘇る。
この本に刺激を受けて東京へ行ったこと
魅力的な優子やエリーのような娘と恋愛したいと思ったこと
そして僕に文筆業の面白さを教えてくれたこと
今でも青山-渋谷-麻布を結ぶ"風街"には特別な感慨がある
昨年東京にいた時
青山、渋谷、麻布あたりはほとんど歩いて移動した
今読み返してみて
エリーがその辺りを歩いて移動していたことを知り
潜在意識の中にこの本の存在があったことに驚く
松本隆の処女作だったけど
今でも十分通用する素晴らしい純文学作品だし
この時代なら芥川賞を受賞したんじゃないかなとも思う。
主人公とエリーの関係が微妙に変わり始めた時
「何故そんな言い方をするの?私たち、あんなに仲良かったじゃない。」
と言うエリーのセリフが切ない僕の青春の思い出と重なった。
とにかく松本隆の美しい日本語が全編を覆い尽くしていて
何度読んでも魅力的だし
切ない気持ちにさせてくれる。
そして、今
この本を北海道で教員目指してがんばってる
長男Kentaへ送ろうと思う。
彼がこの本を読んでどう感じるのか聞きたいし
何かのきっかけになればいいなと思う。
微熱少年
僕にとっての青春のバイブル
今読んでも当時の熱い気持ちが蘇る
素晴らしい青春小説だ。
願わくば続編が読みたい
"ぼく"とエリーがその後どのような道を歩んだのか。
"ぼく"は松本隆そのものなんだろうな。
一度会いたいな、京都にいる隆さんに。
by fjblog
| 2017-07-05 15:13
| Book